ブックタイトル令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書

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概要

令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書

小学校運動の楽しさを味わわせ、運動好きな児童を育てるひろせ群馬県伊勢崎市立広瀬小学校School Data全校児童数全クラス数教職員数517名(男子263名女子254名)22クラス(内特別支援級4クラス)50名体力評価DE層の「運動が楽しいとき」平均選択数9.6個(全体平均5.7個)取組時の課題と目的Plan1取組時の課題体育の授業に対する児童の意欲に差が見られ、平成30年度に実施した児童への意識調査の結果、苦手な運動として挙げられた器械運動や長距離走、走り幅跳びなどについては、特に授業に対する意欲の差が見られた。2取組の目的(1)運動が苦手な児童にも運動の楽しさを味わわせ、生涯スポーツへ運動が苦手な児童も運動の楽しさを味わい、生涯にわたって運動に親しめるよう、「関心・意欲を高める取組」や「運動量を確保する取組」などを体育の授業で実践し、運動が好きな児童の育成を目指した。(2)自ら学ぶ意欲や主体性を育てる場や用具の工夫、グループ活動の導入など、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業の改善に努め、学校全体で体育の授業の質の向上を図ることとした。取組の内容Do1教科担当制の採用で質の高い授業を行う(1)教師同士のスムーズな伝達で授業の質を高め合う体育の授業で活用する指導資料を、体育主任を中心に各学年の体育部員で共有するとともに、体育部員から各学級担任にも情報を提供するなど、教師間の連携を密にした。また、4年生以上の学年においては、教科担任制を取り入れ、必要に応じてTT(ティームティーチング)による質の高い授業を展開した。(2)課題解決に有効なデータなどを用意する児童が課題解決のための活動に取り組む中で教師が助言する際には、科学的知見に基づいたデータや具体物を提示し、思考を深めながら課題の解決に取り組めるよう工夫した。2児童の「自己肯定感」を高める取組(1)簡単にできる運動からスタートし、自己肯定感を持たせる体育科の授業においては、児童の意欲を喚起するため、簡単に取り組める内容や興味・関心を高められるような内容を取り入れた。また、単元の導入においては、前学年の内容を取り入れるなどして、運動に意欲的に取り組めるようにした。(2)できたことを積極的に褒める技能の向上はもとより、思考の深まりや発言、つぶやきといった児童の良さを教師が見つけ、積極的に称賛の声をかけるなど、児童が自信を持って楽しく活動できるよう配慮した。(3)グループ分けで児童が助け合う雰囲気をつくり、運動が苦手な子にも目を向ける主運動のほか、準備運動や補助運動においてもペア学習やグループ活動を積極的に取り入れたことにより、児童同士が助け合ったりアドバイスし合ったりしながら活動できるようになり、運動が苦手な児童も意欲的に活動する姿が見られた。3児童の「主体性」を育てる(1)目当ては児童たちから引き出す児童が主体的に活動に取り組むためには、児童一人一人が自身の目当てをしっかり持つことが大切であると考え、授業の導入において学習カードなどを活用し、前時までの学習内容や自分の課題を確認させるなど、目当てを引き出す工夫を行った。(2)まずはやってみて、課題解決も児童に考えさせる児童が思考を繰り返しながら課題解決に向け主体的に取り組めるよう、活動の場や教具などを準備し、課題に応じて選んで活動できるよう配慮した。また、思考が深まるよう、まずは児童が考えた場や練習方法で取り組ませ、課題解決には何が必要かを考えさせることを心がけた。取組成果の評価Check(1)次時に活かす授業評価授業の終わりには、学習の振り返りとして本時の目当ての達成状況を確認するとともに次時の目当てを示し、毎時間の授業が繋がるよう配慮した。(2)学年末のアンケート年度末には、児童の意識調査を行い、運動に対する52|第2章テーマ分析&取組事例