ブックタイトル令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書

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概要

令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書

小学校主体的な課題発見と協働的学習で運動をより楽しくおいつ愛知県豊橋市立老津小学校School Data全校児童数全クラス数教職員数194名(男子107名女子87名)9クラス(内特別支援級2クラス)18名体力評価DE群の「運動が楽しいとき」平均選択数9.5個(全体平均5.7個)取組時の課題と目的Plan1取組時の課題全体的に運動が好きな児童が多いが、日常的に取り組んでいる種目の違いから経験に差があるため、誰もがどの運動でも意欲的に取り組むことができるようにする工夫が求められる。また、ほとんどの学年が単学級であり、その中での友人関係では、取り組む運動や遊びの内容が狭まってしまう傾向があることから、様々なグループでの活動や異学年交流の機会を設けることで、より多様な運動の楽しさを共有できるような取組を行っていくことが課題である。2取組の目的(1)主体的な課題発見と協働的な学習活動を中心とした体育の授業の展開定期的な振り返りや意見の出し合い、ICTの活用などを通して、児童が主体的に課題を発見する。さらに、解決方法を児童同士が提案し合い、グループで取り組むなど、協働的な活動を通して自ら課題を解決していく楽しさを味わう。(2)充実した運動時間を確保する学校全体の取組体育の授業における単元や時間割の配置の工夫、異学年で運動遊びを行う環境づくりに取り組むことで、児童の運動時間の充実を図る。取組の内容Do1体育の授業の展開(1)主体的な目当ての設定毎回、授業の開始時に前回の授業での課題を振り返り、その解決策を児童に発言させている。これにより、児童が主体的に自らの課題とその解決方法を考えている。その上で、今回の目当て、ねらいを各自が記入し、授業に取り組んでいる。(2)ICTを使った主体的学習の促進ICTによる動画再生機器を活用して、自分自身の動きを確認したり、運動動作の手本動画を活用したりすることで、自らの運動動作を把握し、よりよい動きを習得するための取組を工夫できるようにしている。ICTの活用は、児童数が少ないことによるデメリットを解消し、児童同士の教え合いを促進している。(3)グループ活動による課題の挑戦・解決基礎的な練習メニューをグループごとにサーキット形式で実施するとともに、各練習メニューの成果を得点化することで、上達を確認できるように工夫している。これにより、飽きやマンネリ化を避けることができている。また、グループ単位で各練習メニューを行うことで、教え合いや応援、励ましが見られる。2学校全体での取組(1)体育の授業の合理的な運営体育の授業における運動時間の充実を図るため、体育主任を中心に単元や時間割の配置の工夫をしている。2019年度は、跳び箱を使った運動遊び・跳び箱運動の単元の実施時期を全学年で統一した。このことにより、学年間で系統的な指導を行うための教師間の情報交換が密になった。また、器械・器具の主な準備・片付けを高学年が担当するように時間割を配置することで、低学年や中学年の準備・片付けを少なくし、その分多く運動時間を確保できるようにした。(2)縦割りグループによる日々の活動掃除などの日々の活動において縦割りを導入することで、異学年との交流の機会を設けている。また、縦割りグループによる遊び時間を設定することで、より多くの運動遊びや動きの体験、実施が可能になっている。取組成果の評価Check(1)授業の内容の振り返りと課題確認授業の終盤に、課題とした内容の確認と上手にできたときのポイントを出し合い、学級全体で確認を行っている。その際、できたことを児童が実演したり、なぜ上手にできたかを考えて周りに伝えたりすることで、児童の挑戦心が高まり、次回への課題が明確になるようにしている。その上で最後に、振り返りと次回への課題を記入させているため、次回に向けても主体的な課題発見ができている。54|第2章テーマ分析&取組事例