ブックタイトル令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書

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概要

令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書

小学校運動する場・機会・仲間が運動に引き寄せるまえだ北海道札幌市立前田小学校School Data全校児童数全クラス数教職員数300名(男子170名女子130名)14クラス(内特別支援級2クラス)26名体力評価DE群の「運動が楽しいとき」平均選択数9.6個(全体平均5.7個)取組時の課題と目的Plan1取組時の課題教育活動全般における運動量が少ない異学年活動「キラメキなわとび」の取組などを通して、運動に対する挑戦意欲の向上は見られた。しかし、シャトルランフェスタの結果を見ても学校全体で児童の体力が向上したとは言いがたかった。教育活動全般における運動量が総じて少ないことが課題と考えた。2取組の目的体を動かすことに喜びを感じ、仲間と豊かに関わり合いながら運動を楽しむ児童たちであってほしいという願いのもと、以下の取組を重点項目とした。(1)健やかな体づくりへの意欲と体力の向上(2)心身の健康の保持増進に向けた意欲の向上とバランスのよい成長を支える環境づくり取組の内容Do1「全員遊び」で自主性を育む(1)学校全体で遊びの場を確保・整備グラウンドや体育館に、「遊びに飛び出したくなる」「休み時間が待ち遠しくなる」常設の運動コーナーを設置した。「遊びプロジェクト」メンバーの教師が中心となって、二重跳び練習用のジャンピングボードなどの用具づくりや場づくりに当たるだけでなく、気付いたら誰でもラインを引き直せるように目印を付けるなど、学校全体で取り組める工夫をした。(2)学級全員で遊び、運動に消極的な児童をケアする環境づくり教室にいることの多い児童は担任が率先して遊びに誘い、自分たちで遊べる児童を育てることを意図して、週に1度は全員遊びを取り入れ、様々な遊びを教えた。2個に応じた学習の場と仲間と活動する楽しさが活動を促す体育の授業課題に応じた学習の場をつくり児童が選択課題に応じた様々な学習の場をつくり、児童が自由に選択できるようにしている。同じ学習課題でも練習場所を多く設けることで、短時間に繰り返し練習することができる。教師は、技能に自信のない児童が集まりやすい場に付いて丁寧に指導し、次の学習段階の場に移るよう促している。教師がクラス全体に技能のポイントを明確に伝えた後は、それぞれの練習の場で児童に自主的に活動させている。練習の場には、集団遊びのように一緒に活動を楽しんでいる活気があり、活動がうまくいかずに一時的に停滞してしまう児童がいても、すぐに楽しそうに活動している仲間の輪に戻ってくる。3「運動」を「生活」と「学習」の面からも考える(1)「生活」「食」「保健」に関する指導を関連付ける全校的なあいさつの取組を推進することで心のつながりを促し、運動や健康の促進に不可欠な「豊かに関わる仲間」づくりを推進した。栄養教諭主導の食指導を推進することで、食べることや食べる量についての意識を高めた。また、札幌市教育委員会の「さっぽろっ子『学び』のススメ」を活用し、運動・食事・基本的な生活習慣の定着に向けた家庭への啓発を行うなど、学校・家庭・地域が一体となって児童の「運動・生活習慣づくり」を推進した。(2)総合的な学習の時間と国語の授業で体力・運動能力の向上のための課題解決学習「チャレンジ!パワーアップ」をテーマに、総合的な学習の時間で、体力・運動能力、運動習慣等調査の結果から課題を見付け、インターネットや図書館で解決方法を調べて実践し、2回目の計測結果を基に実践した結果とこれからの自分の生活の改善について考えた。また、調べた情報をまとめて整理する国語の授業の中でレポートを書いた。総合的な学習の時間や国語の授業と関連付けることで、長期間にわたって体力・運動能力の課題を意識して取り組むことができた。取組成果の評価Check(1)記録の向上全国体力テストの調査結果でもシャトルランの記録が向上しており、成果が見られた。58|第2章テーマ分析&取組事例