4. 走り幅とびのコツ

図4は、走り幅とびで8m29もとんだ選手の、ふみ切りの1歩手前からふみ切りが終わるまでのスティックピクチャーです。走り幅とびでよい記録を出すためには、助走スピードが速いことが重要ですから、短距離(たんきょり)走の練習をしてスピードをつけることが大切です。しかし、助走スピードが速くても、ふみ切りが上手にできなければ遠くにとぶことはできません。

図4をみると、バレーボールのスパイクジャンプほど低くはありませんが、ふみ切りに入る1歩前でひざを軽く曲げて体を低くしています。また、体を前にたおす角度は短距離走ほど大きくありません。

そして、ふみ切りる方の足をすばやく前に出してふみ切っています。このとき、ふみ切り足には大きな力がかかりますが、パパーンとすばやくふみ切り足にのっかっていくようなイメージをもつことが大切です。ふみ切り足を無理につっぱるようにすると、ブレーキが大きくなって、せっかく助走で作ったスピードが使えなくなります。また、うでやふみ切る方と反対の足もすばやくふっています。うでやふみ切る方と反対の足をすばやくふり上げることは、ふみ切る方の足の動きを助けます。

図にはありませんが、とんだ後の空中姿勢(しせい)は、体が前かがみにならないように少し後ろにそるようにします。そして、着地では、立ち幅とびと同じように、足のうらを前に立っている人に見せるようなつもりでふり出すといいようです。もし着地した後、体が前につんのめったり、前に転んでしまうようなときは、空中のしせいが悪いというよりも、足をすばやく体の前に出してふみ切ることができていない場合が多いので、ふみ切る時の動作を練習する必要があります。