運動やスポーツ・レクリエーションに親しんでいない高齢者にスポーツ・レクリエーション活動がもたらす健康への効果を伝え、継続的にスポーツ・レクリエーションを楽しんでもらえるための場です。高齢者の心の元気と体の健康づくりを進めます。
趣旨
わが国の高齢化率はすでに25%を超えており、今後、ますます高齢者は増大し、2050年には38.8%になると予測されております。こうした中、介護や医療にかかる経費を抑制し、豊かで元気な成熟社会の実現のためには、高齢世代の健康寿命延伸が不可欠となっています。一方、スポーツ・レクリエーションがもたらす心身の健康と元気を維持する効果の高さは、ますます明瞭となり、スポーツ・レクリエーションの必要性は高まっています。
さらに、国は、成人のスポーツ実施率を65%まで高める目標を掲げており、そのためにも運動やスポーツ・レクリエーションに親しんでいない成人、特に高齢世代の方々を、いかにスポーツ・レクリエーションを継続的に実施頂くように促すかが、大きな課題となっています。
そこで、これまで運動に親しんでいない高齢世代(特に比較的元気な前期高齢者)に、スポーツ・レクリエーションを継続的に実施してもらうことを目指して本事業を実施いたします。
スポーツ庁では、平成30年9月6日に「スポーツ実施率向上のための行動計画」~「スポーツ・イン・ライフ」を目指して~を策定しました。その中に、高齢者向けの取組として、「相対的にスポーツ実施率は高いが、健康・体力保持等が必要であり、体力低下にも配慮したスポーツを継続できる環境づくりが求められる」「スポーツにより生活習慣病の改善や介護予防等が期待される」との記述がされ、身近なコミュニティにおけるスポーツ機会の提供やスポーツを習慣化するための施策を進めております。
本事業は、健康寿命延伸を目的とした事業で、このような国の方向性に添って実施するものです。
スポーツ庁委託 「スポーツ人口拡大に向けた官民連携プロジェクト(運動プログラムを活用した健康寿命延伸事業)」
スポレクプログラム定着・継続のための実践ガイド~スポーツを通じた健康寿命延伸を図る~
本ガイドでは、スポーツ・レクリエーション活動の場づくりのポイントを『定着に向けた体制づくり』、『定着へつなげる指導法』、『スポレクプログラムの進め方』の3項目に分けて解説しています。
本PDFはスポーツ庁サイトに公開しています。
参加者募集活動(PR)
スポーツ未実施者を掘り起します。そのため、健康の維持・増進のためには運動が必要でいかに大事かを「自分事」として理解してもらい、「健康スポレクひろば」に参加してもらうよう呼びかける「スポーツ未実施者参加促進事業」を高齢者の多くいる場に出かけて行って行います。
高齢者の多くいる場に出かけていきスポーツ・レクリエーション活動を体験してもらいながら参加者を募集、またはスポーツ・レクリエーションイベント等を開催し参加者を募集します。
例えば
- 高齢者の多くいる場所
公民館、集会所、福祉センター、ホームセンター、年金受給日の銀行等 - スポーツ・レクリエーションイベント
ウォークラリー、ニュースポーツ体験会等
スポレクプログラム
スポレクプログラムは、下図のように複数の活動でされていて1回60分~90分です。その間、笑いがたえず、楽しさいっぱいです。しかも、運動効果が顕著に現れるのも特色です。地区集会所など、比較的狭い場所でできます。
- ウォーミングアップ
- 次に行うスポーツ・レクリエーション活動に向けてからだと心の準備をします。
ポイントは、①からだを温めること ②関節の可動域を広げること ③参加者同士の関係づくりをすることです。
- スポーツ・レクリエーション活動
- 運動が苦手な人も楽しめて運動 効果も考えた軽いスポーツ。 可動域、柔軟性、バランスなど 8つの運動機能を高める。
- タクスポ
- 自宅でできる簡単な運動。 TV視聴中CMになったら、など 実施時間も指定している。
- クールダウン
- コミュニケーションも深まる 「マッサージ・ストレッチ」
タクスポ
すぐに活用できるスポーツ・レクリエーションプログラムを紹介しています。それぞれ、特殊な道具や大がかりな準備はいらず、10分程度で手軽にできるものばかりです。遊びの要素も入れて、楽しくからだを動かせるようになっています。
また、対象は主に元気な前期高齢者で、特に運動・スポーツが苦手な人、運動・スポーツをしてこなかった人を想定しています。なかでも、定年退職後、地域への参加が低調な60代後半男性の興味を喚起し、初めての参加でも抵抗感が少ないように配慮しています。
普段、運動・スポーツを行っていない人には、苦手意識やできないという諦めなどがあります。そこで、自身のからだが「変わっていく」という気づきや、「できるかも」という期待感をふくらませながら行うことが重要です。参加者にビジョンや希望を与えながら進めましょう。また、活動が単調で苦しいものとなっては長続きしません。「楽しく遊んでいるうちに、からだのためになった」という状況が理想です。笑いながら脳・からだを使えば認知機能向上にもつながり、そのような参加者のニーズは非常に高いものがあります。
さあ皆さんも、Let's challenge !
スポレク活動の様子
事例紹介
スーイスイ元気塾
福井県坂井市
2016年10月 Recrew 掲載
百々げんきクラブ
山梨県南アルプス市
2016年8月 Recrew 掲載
境川げんきクラブ
東京都町田市
2016年6月 Recrew 掲載
つるしろニューエルダー元気クラブ
愛知県西尾市
2016年4月 Recrew 掲載