マンカラ

マンカラ

子供が遊びだすと夢中になるのが、「マンカラ」と呼ばれる遊び。「マンカラ」とは、アフリカや東南アジアで古くから遊ばれているゲームのことです。現在は世界各地にこのゲームが広がり、遊び方は100種類以上もあると言われています。

マンカラとは

マンカラ(mancala)は、起源とされているアフリカを始め、ヨーロッパ、東南アジア、カリブ海諸国など世界中でプレイされている豆まきゲームです。歴史はかなり古く、紀元前4000年に遡るともいわれています。

バックギャモンと並んで世界最古のゲームの一つといわれており、紀元前1400年前のエジプトでも行われていた記録が残っています。このゲームは交易や奴隷貿易で世界中に拡がり、名称はオワリ、ワリ、カラハ、アウァレ、コンカク、アチなど、国や地域によってそれぞれ異なります。

遊び方にも違いがありますが、交互に豆を捲いて相手の豆を取っていくというおおまかなルールは共通しています。

マンカラという言葉は、アラビア語の naqala(動く)から来ています 。

日本では昔から児童館等で楽しまれていますが、日本レクリエーション協会では2011年8月からルールや用具の開発、指導者の養成などを行っています。

特に、通常1対1でプレーするマンカラを、同時に4人まで楽しめるように開発したマンカラ・パーティーは、楽しさも倍増しマンカラの可能性を拡げています。

マンカラ・パーティー

子供から大人まで楽しめるボードゲーム「マンカラ」

マンカラの遊び方はとてもシンプルで、子供でもすぐに覚えることができます。

準備するアイテムは、ビー玉などのと、石を入れていく穴が6個×2列並んだボードだけ。石を入れる穴が並んだボードの上で、自分の陣地の穴から石を早く無くした人が勝ちとなります。

シンプルなゲームですが、先を読んだり相手と駆け引きをするなど、頭を使った戦略が必要となるので、マンカラは子供の知育玩具のひとつとしても考えられています。

また、子供はもちろん大人も一緒に楽しめるゲームなので、子供同士だけでなく、親子でプレイできるボードゲームです。日本でも多くの児童館、介護予防現場などで楽しまれています。

マンカラのあそび方
(ルール紹介)

マンカラのルールは、世界に100種類以上あると言われています。ここでは主に日本で楽しまれているルールを中心にご紹介します 。

マンカラのルール種類
「マンカラ」セットについて

木のボードは2つ折りなので、広げて遊びます。
対戦相手と向き合って、手前のくぼみ(ポケット)6つが自分の陣地。
相手側の6つのポケットが敵陣地となります。

自分から見て右側の長方形のくぼみは相手側のゴール、左側が自分が目指すゴールです。

最初に全部のくぼみ(計12個)に石を4つずつ配置します。
石は5色ありますが、色は関係ありません。
遊んでいるうちにバラバラになるので、最初からテキトーな色の石を並べてもOK。

石を反時計周りに移動させて、相手より早く自分のゴールへ全部の石を移動させた方が勝ちです。

マンカラ
ボードの名称
マンカラのボード
  • マンカラの7と14は、ゴール
  • 1~6と8~13は、ポケットといいます。

マンカラ・ベーシック(Basic)

日本の多くの児童館などで楽しまれています。
自分の陣地の石を、相手より先に無くした方が勝ち!

準備

● 各ポケットに4個ずつ石を置きます
(石の色は関係ありません)。

※石の色は関係ありません。

● 図1のように、1~6がAさんの陣地。8~13がBさんの陣地です。

※7はAさんのゴール、14はBさんのゴールです。

● まずはジャンケンなどで先攻、後攻を決めます。

マンカラ・ベーシック 準備
【図1】1~6がAさんの陣地。8~13がBさんの陣地
(ボードには番号は書いてありません)

ゲーム

1. 先攻(Aさん)は自分の陣地1~6いずれかのポケット一か所を選び、そのポケットに入っている石をすべて取ります。

2. 取った石は右隣のポケットから反時計回りに1個ずつ置いていきます。

3. 最後の石が7か14(ゴール)で止まったら再度自分の番となり、続けてできます。

※図2は3のポケットを取った場合の動きになります。

※ 次に、6のポケットを選んだ場合、・・・7、8、9、10、11 に移動します。
(相手の陣地にも移動します)

マンカラ・ベーシック 図2
【図2】右となりのポケットから石を1個ずつおいていく

4. 最後の石がそれ以外のポケットに入ったら、後攻(Bさん)の番になります。

※ 図3は6のポケットを取った場合の動きになります。

マンカラ・ベーシック 図3
【図3】6のポケットを取った場合の動き

5.これらをAさん、Bさんが交互に繰り返し、相手より先に自分の陣地にある石を無くした方が勝ちとなります。

マンカラ・ベーシック 図4
【図4】陣地がカラになったBさんの勝ち

もっと簡単にルールを覚えるには…

初心者の場合、ルールを覚えるために、はじめに置く石の個数を減らしたり(4個ではなく3個で実施)、ポケットの数を減らして(6個のポケットではなく両端のポケットをふさいで4個のポケット)あそんでみることをおすすめします。

マンカラ・イージー(Easy)

【日本レク協会オリジナル】
自分のゴールに石を多く入れた方が勝ち!

準備

● ポケットに4個ずつ石を置きます。

● 1~7がAの陣地。8~14がBの陣地となります。

● ジャンケンなどで先攻、後攻を決めます。

※ 陣地やゴールは、マンカラ・ベーシックと同じです。

マンカラ 準備
【図1】7はAのゴール、14はBのゴールです

ゲーム

1. 進め方は、マンカラ・ベーシックと同じですが、石の移動のさせ方が変わります。

2. Aさんの石の移動は、図2のような移動をします。例えば、Aさんが13まで石を移動させたら、1に移動します。

マンカラ・ベーシックとの違い…Aさんは14の相手ゴールには石を入れません。同じように、Bさんは相手ゴール7には石を入れません。自陣のゴールには石を入れることができますが、敵陣のゴールには石を入れません。

※最後の石がゴールに入った場合のみ再度自分の番となり、続けてプレイすることができます。

マンカラ・イージー 図2
【図2】13まで石を移動させたら、1に移動

3. どちらかの陣地のポケットから、石がすべてなくなったら終了です。

4. 終了時に、ゴールに入っている石の数で勝敗が決まります。(図3)

※終了時にポケットに残っている石は無効となり、どちらの数にも入りません。

【図3】Aさんのゴールに石が多く入っているので、
Aさんの勝ち!

カラハ(Kalah)

世界の多くの国で楽しまれています。
自分のゴールに石を多く入れた方が勝ち!

準備

● ポケットに4個ずつ石を置きます。

● ジャンケンなどで、先攻・後攻を決めます。

※ 陣地やゴールは、マンカラ・ベーシックと同じです。

マンカラ(準備)
【図1】7はAのゴール、14はBのゴールです

ゲーム

「ベーシック」や「イージー」より、少しルールが複雑になるのが、世界中で楽しまれている「カラハ」のルールです。

● 基本的な進め方は、「マンカラ・イージー」と同じです。

● 石を多く獲得する方法として、以下の2つが加わります。

1. 移動した最後の石が、自分の陣地の空(石が入っていない)のポケットで終われば、そのポケットと、同じ位置の敵陣のポケットの石を取ることができます。

※ 例えば、図2 でAの番の時、1番のポケット(石が5つ) の石を移動させると、6に最後の石が置けるので、最後に置いた石(6 のポケット) とそのとなりの8 のポケットの石をすべてゲットできます。

※ たくさんの石を移動させ、相手陣地を通り自分の陣地に戻って来た場合も同じように、自分の陣地のカラのポケットに石を入れることができれば、そのポケットと、同じ位置の敵陣のポケットの石を、取ることができます。

※ 空のポケットに入った場合でも、対面のポケットに石がなかったら、空のポケットに入れた最後の石はゲットできず、通常通り相手の番となります。

※ 空のポケットに入り、石をゲットしたら、通常通り相手の番となります。

【図2】1番のポケットの石を移動すると・・・
【図3】6のポケットとその対面の8のポケットの石を7 個ゲット !!
 (…1個+6個)

2. どちらかの陣地のポケットの石がすべて無くなった時点でゲームは終了ですが、そのときに、残っている石は、その陣地の方の得点になります。

※例えば、Bの陣地の石が無くなりゲーム終了。その際、A陣地のポケットに12個残っていれば、Aの得点になります。

※相手の石が無くなりそうになったら、自分の陣地で石を止めて置くことも重要になります。

【図4】残っている石は、その陣地の得点になります

● どちらの陣地のゴールに石が多く入っているかで勝敗が決まります。

スンカ(Sungka)

フィリピンの伝統的な遊びです。
自分のゴールに石を多く入れた方が勝ち!

準備

● ポケットに4個ずつ石を置きます。

● 1~7がAの陣地。8~14がBの陣地となります。

※7はAのゴール、14はBのゴールです。

● ジャンケンなどで先攻・後攻を決めます。

マンカラ(準備)
【図1】7はAのゴール、14はBのゴールです

ゲーム

● 石が移動する向きと石を取る方法は、マンカラ カラハ(Kalah)と同じですが、石の移動のさせ方に特徴があります。

● 先攻がAさんの場合、Aの陣地1~6のどれかのポケットの石をすべて取り、反時計回りに隣から1個ずつ石を置いていきます。自分のポケット、相手のポケット関係なく、最後に入れたポケットに石があれば、再度そのポケットの石をすべて取り、石を移動させます。(最後に入れたポケットに石がある限り移動を続けます)

※まず2のポケットの石を全て取り、移動させると最後の石が6に入ります(図2)。

※6ポケットには、もともと4つの石があったので、6のポケットの右は5つになります。再度6ポケットの石をすべて取り移動をさせます。今度は最後の石が11ポケットで止まりました(図3)。

※11ポケットには、もともと4つの石があったので、再度移動ができます。このように、最後に入れたポケットに石がある限り移動を続けます。

● また最後の石がAゴールに入ったら、再度自分の番になり自陣のポケットのどれかを選んで同様に続けます。

スンカ(Sungka)
【図2】2のポケットの石を移動させると、
最後の石が6に入ります
スンカ(Sungka)
【図3】6ポケットの石をすべて取り移動をさせます

● どちらかのポケットの石がすべて無くなった時点でゲームは終了です。

※残っている石は、残っている陣地の方の得点となります。

● ゴールに入っている石の数で勝負は決まります。

カクメイ(Kakumei)

【日本レク協会オリジナル】
自分のゴールに石を多く入れた方が勝ち!

準備

● 基本のルールは、「マンカラ カラハ(Kalah)」と同じです。

※7はAのゴール、14はBのゴール。(図1)

● ジャンケンなどで先攻、後攻を決めます。

※ 先攻は、白玉(付属)を1つ自分のゴールから一番遠いポケットに置きます。

※ 白玉を入れたときは、石を1 個抜いてください。白玉を入れて計4 個にします。

マンカラ(準備)
【図1】7はAのゴール、14はBのゴール

ゲーム

● 白玉は他の石と同じように動かしますが、白玉を自分の陣地のゴールに止める(最後に入れた場合)ことができれば、サイコロ(付属)を振ることができます。

※ 振らなくてもよい

● サイコロを振った場合、サイコロの色で決められている指示に従わなければなりません。

※ サイコロの指示は以下のとおりです。

<サイコロ指示>

ゴールド(金)・・革命!! 相手と自分のゴールの石を入れかえる。

シルバー(銀)・・相手のゴールから石を5個もらう

ピンク・・相手のゴールから石を3個もらう

・・相手のゴールから石を1個もらう

・・自分のゴールから相手に石を2個あげる

・・何もなし

● サイコロの指示に従ったあとは、白玉を相手の陣地のゴールから一番遠いポケット(A は1 番ポケット、B は8 番ポケット) に置きます。

● どちらかのポケットの石が全てなくなった時点でゲームは終了し、ゴールに入っている石の数で勝敗が決まります。

マンカラ・カクメイ 図2
【図2】※例えばAが先攻の場合は1 のポケットに白玉を入れます。
(B が先攻の場合は8 へ…)

その他の代表的なルール

オワリ(Oware)
ガーナの国技とも言われています

ハリケーン(Hurricane)
グルグルと目が回る  指先の運動にもgood!(日本レク協会オリジナル)

シーソー(Seesaw)
右へ左へダイナミックに!(日本レク協会オリジナル)